大阪府広域スポーツセンター

クラブに関するQ&A

クラブってどうしてつくればいいの?

総合型クラブをつくるためには、「3つの想い」が大切です。それは「地域への想い」「スポーツへの想い」「ひとへの想い」です。自分が住んでいる地域が好きで、子どもたちにより心地良い場としての地域を伝えていきたい人、スポーツ種目(バレーや野球などのSports種目)枠にこだわらずスポーツ(Sport)を観たり、支えたり、おこなったりすることが好きな人、ひととひととの関係づくりやひとがあつまってワイワイすることが好きな人、この3つの想いを持つ人が集まることから、クラブは始まります。

【(1)合意形成 みんなで集まって語り合おう!】

クラブは、3つの想いを持つ人が集まって、想いを語り合うことからはじまります。はじめに強い想いを持つ人が広域スポーツセンター・教育委員会・体育協会・レクレーション協会・自治会などに自分の想いを伝え、同じ想いをもつ人が集まって夢を語り合う場をつくってもらいましょう!

【(2)組織づくり 想いを語り協力体制をつくろう!】

次に、それぞれの想いをぶつけ合いながら、夢を実現できる組織をつくります。スポーツ関係以外の人にも協力を依頼しましょう。地域への想い、ひとへの想いは、芸術や福祉関係の方も同様にお持ちです。「ひととひととの関係づくり」がクラブづくりの根幹です。お互いの夢を追いかけることができる組織をつくっていきましょう!

【(3)広報・事業展開 想いを広げていこう!】

みんなの想いを具体的なイベントや教室などで表現します。こんな楽しい場があったんだ!といわれるイベントや教室を開いて、多くの方に総合型クラブづくりに参画してもらいましょう。メディアや口コミでみんなの想いを地域へとひろげていきましょう!
総合型クラブには、「拠点施設・事務局」「指導者」「財源」など様々な資源が必要です。みんなで知恵をあわせて、ひとつひとつ課題を解決しながら進めていきましょう。

【(4)クラブの設立 みんなの想いをかたちにしよう!】

設立総会を開いて、みんなの想いを実現できる組織(=総合型地域スポーツクラブ)の誕生を宣言しよう!

チームとクラブはどう違うの?

クラブワークのイメージ

クラブには「クラブワークとチームワーク」が、チームには「チームワーク」があります。共生の論理によって人と人、集団と集団、組織と組織が協業する「クラブワーク」がなければクラブとはいえません。
クラブには複数のチームが存在します。そのなかで、チームには「チームワーク」、クラブには「クラブワークとチームワーク」という共同作業があります。
チームワークは、「相手チームと競い合うために必要となる共同作業」、クラブワークは、「複数のチームが共存するために必要な共同作業」ということができます。しかし、「チ-ムワーク」のみが強調されると「相手チームに勝つこと」だけが目標となり、「自チームのみの発展をめざす集団」となりやすくなります。そうすると、どうしても関係性が内へと向いてしまうため、閉鎖的な集団になってしまいます。クラブ育成段階などで既存のチームがクラブ育成に躊躇したり、不安をいだいたりするのは、チームとして閉鎖的になっているからだと思われます。
一方、「クラブワーク」は、共生の論理によって人と人、集団と集団、組織と組織が協業することですから、互いに外に向かって開かれた関係となり、クラブメンバーは地域住民全体へと広がりを見せていくこととなります。ここにクラブの必然的な公益性の根源をみてとることができます。ですから、クラブには、新しいクラブメンバーが、施設利用などで不自由しているときなど、それぞれが場所を提供しあうという相互扶助の精神が豊かにあるのです。しかし、クラブにも、チームとチームの関係性が薄れてまとまりがとれなかったり、反対に関係が強くなりすぎて閉鎖的になったりする可能性が潜在的にあります。クラブメンバーそれぞれが、この危険性を認識し、クラブとして常に自己評価していくことが大切だと思います。
「チームワーク」のみの閉鎖的な「チーム」から「チームワークとクラブワーク」がある公益的・開放的な「クラブ」への転換がいま望まれています。

大阪府広域スポーツセンターアドバイザー
 松田 雅彦

総合型クラブってたくさんの種目が必要なのですか?

必要というより、必然的に多種目になっていくという考えの方が自然だと考えます。総合型クラブは、よりたくさんのみなさんが、スポーツにかかわってもらえることを目標にしています。そうなると地域住民のみなさんからの要求(あの種目をやってみたい)に応えていくことで、それが可能になってきます。はじめから、全て方の要求に応えることはできませんので、まずは、できる範囲で活動をはじめて、人的・物理的資源および会員の増加にあわせて種目数を増やされてはどうでしょうか。
総合型クラブは、地域にスポーツ文化を根付かせることが大きなねらいとなります。よりたくさんのかたが、スポーツを生活の伴奏とすることで、豊かで気持ちよく過ごすことができる。そんな地域でありたいという願いをこめて総合型クラブをつくっていかれていることと思います。
そのためには、地域住民のニーズに応えることができないと、より多くの方にスポーツを楽しんでもらうことができません。そのニーズの一つが「種目の多様性」ということになります。
しかし、種目は、たくさんあればいいというものではありません。定期的な活動になると、しっかりとした指導者がいて、場所が確保されており、ある程度の人数が必要です。クラブを立ち上げる場合には、まず、クラブの人的・物理的資源、財源などと会員のニーズとの関係で種目を決め出されるのがいいのではないかと思います。特に、魅力のある指導者の存在は活動の継続性や会員の確保にとって欠くことができない要因だと思います。イベントなど不定期な活動では、新たに増やしてみたい種目を取りあげて実施することで、種目を増やすための評価の場とすることができます。
少ない種目であっても、総合型クラブの理念を共通に認識した人たちで活動をはじめて、会員の増加などの状況にあわせて、徐々に種目数を広げていくことが大切だと思います。
種目を増やすことは、一人の人間がたくさんの種目を楽しみなさいといっているのではありません。地域に生きる一人ひとりが、自分の体力や志向性及びライフステージに応じて、種目を含んだスポーツとのかかわり方を選択できる場を、クラブとして用意しましょう!ということが大切なんです。

大阪府広域スポーツセンターアドバイザー
 松田 雅彦

クラブ立ち上げに向けたイベントや教室等の単発的な事業から、クラブ活動の継続的なサークル事業に結び付けるにはどうすればいいですか?

新規にクラブを立ち上げるためには、まず、そのような動き(思い)があることを知ってもらう必要があります。もちろん、クラブ会員募集というような案内だけでは、会員(地域住民)を思うように集めることはできません。そこで、各種のイベントや教室を開き参加者を募って、楽しい(あるいは健康に良い等)と思ってもらえる活動機会を提供していくことが大切となります。地域住民にとっても、いきなり定期的・継続的な活動ではなく、1日だけ、あるいは数日間の(お試し会的な)催しの方が比較的気軽に参加できるものです。しかし、逆の見方をすると、そこで、楽しい(あるいは健康によい等)と思ってもらえなかった場合には、そこから先はかなり険しい道のりとなりますから、クラブづくりの認知度を高めるためのイベントや教室は用意周到に実施される必要があります。
さて、問題は次なるステップです。クラブでの継続的なサークル事業を展開していく方策として、大きくは次の2つが考えられます。第一に、既存のクラブやサークル、同好会との共同があげられます。往々にして、既存のクラブと総合型地域スポーツクラブづくりの共同は難しく、競合関係に陥りがちです。既存のクラブ側に、新参者に吸収される、あるいは、施設の使い勝手が悪くなる等々の思いを抱かれることがないよう、既存のクラブにとっての意義を、時間をかけ丁寧に説明する必要があります。第二に、イベントや教室への参加者を中心に定期的・継続的な活動を用意し、サークル事業としていくという方策が考えられます。この方策は、これまでも多用されてきたものであり、決して新しい考え方ではありません。しかし、スポーツ教室から単一種目の会員数の少ない個別のクラブを量産し、それらのクラブが限りある施設の奪い合いをするという状況をつくり出してしまうことは避けなければなりません。施設に集う人々の共同の体系をつくりあげ、事業運営の組織的充実を図るとともに、限りある施設の有効利用を図ることが大切となります。総合型地域スポーツクラブづくりの意義の一つがそこにあるものと考えます。
ここで述べたクラブづくりの過程を経て、今日、着実に成長している総合型地域スポーツクラブが大阪府内にも複数存在します。先行する事例をこのような観点から是非見直していただきたいと思います。

大阪府広域スポーツセンタースーパーバイザー
 赤松 喜久

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